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2011年12月

2011年12月30日 (金)

増税は間違い

 野田政権は、財務官僚の言うままに増税路線をまっしぐらに進んでいるが、その言い分は、国の借金がギリシャ以上もある日本で、震災復興や高齢者の医療補助・年金維持の財源としては、消費税値上げしかないと言うことである。 
 国家が破綻しても良いのか、あるいは後世に莫大なツケを残して良いのかと脅され、我々は仕方ないかと増税を受け入れようとしている。しかし、この判断は正しいのか。三橋貴明「増税のウソ」青春新書2011を読んだ。

 彼の主張の主旨は、増税すると国民や企業は消費や投資を抑える為、所得税や法人税が減り、結果的に税収が減ることになり、財政は返って悪化するというもの。従って、むしろ政府の負債が大きくなっても良いから、公共投資により経済成長を促すべきだ。その方が結果的に、税収が増え財政赤字は改善されるというものである。

 現に、97年に橋本内閣が消費税を値上げし、しかも財政再建のため公共投資を削減し、さらに医療費の国民負担を増やした後、日本は見事にマイナス成長になってしまった。バブル崩壊後のデフレから完全に脱却していなかった日本がさらに深刻なデフレに陥ってしまった。

 増税は、本来インフレを抑える政策だから、経済成長は抑えられ財政は悪化する。そうするとまた、財務省やマスコミが「財政が悪化したから増税だ」と叫び、政府が増税すると言う悪循環に陥る。では、なぜ財務省は増税したがるのか。

 それは以前古賀氏が指摘したように、財務省の利権確保にほかならない。分配を仕切っている彼らにとって、税収は大きければ大きいほど権力も強くなる。さらに三橋氏は、彼らは増税を決めてから軽減税率をチラツかせて彼らの天下り先を確保する為だという。

 大手新聞社がそのターゲットになっている。新聞購読料は、消費税増税の対象外と言う約束ができているらしい。財務官僚の天下りが増税賛成の記事を書いている。即ち、国民のためでも、省のためでもなく、官僚個人個人の私益のために、国民経済の成長路線を叩き潰そうとしている。

 彼らは、様々なウソを弄して国民の危機感を煽っている。「財政赤字の残高がGDPの2倍に達した。」、「国の借金が個人金融資産を越える。」、「痛みを現在の世代で分かちあい復興増税を」というのが常套フレーズだ。

 財務省が国と地方の借金を合計した長期債務残高が、12年度末にGDPの約2倍となる937兆円に膨らむとの見通しを発表したが、政府の負債が増えても、それ以上に経済が成長していけば何の問題もない。現に、財政赤字の残高がGDPの3倍を越えてもイギリスは破綻しなかった。問題は経済成長が横ばいあるいはマイナスになっていることだ。

 国の借金は円建てなので、国の借金が増えると言うことは、国民の金融資産が増えることだから、逆転はあり得ない。高齢者が金融資産を取り崩し国民の金融資産が減ったとしても、それは消費や投資に回るので、GDPが増え税収も増えるから、国は借金を減らすことが出来る。

 
 復興税に関して言えば、ふつうの国では経済が萎縮しないよう減税する。しかも滅多に起こらない大規模災害は、数十年かけて多世代で負担しあうのが理にかなっている。
関東大震災でも政府は各国から借金をして復興資金にし、国民には減税した。日本の国債は現在金利が安いのだから、復興資金は建設国債で賄うべきである。

 日本はバブル崩壊後、アメリカの要求で内需拡大のために約600兆円の公共投資を96年まで行なった。しかし、当時の経済成長率は微々たるものだった。バブル崩壊後は、企業の設備投資が急減して、デフレになっており、急には成長しなかったからある。そこで「公共投資を増やしても、日本経済は成長しない」と言う神話が生まれてしまった。 

「ムダな道路を作りすぎて、国債の残高が莫大になった。」との批判が起こった。そこで97年以降建設国債は抑制された。にもかかわらず、大幅に国債残高を増やしたのは社会保障費の増加を埋めるための赤字(特例)国債だ。要するに選挙対策用のバラまき政策だ。その結果デフレがますます深刻化したから、負債残高のGDP比率は、どんどん悪化した。デフレ脱却策・GDP拡大策が最優先されるべきなのだ。

 バブル崩壊から15年経って、日本企業は負債を返済し終わった。にもかかわらず、企業が積極的に投資を拡大しないのは、日本がデフレのため投資しても儲からないからである。そんな時に、公共投資をして有効需要を拡大するのが政府の役割だ。政府は国債を発行し、中央銀行に通貨を発行させ買い取らせる財政ファイナンスをすべきである。日銀は通貨の価値が下がるとしてこれを受け入れようとしない。しかし、今の日本は円が高すぎて苦しんでいるのだ。 

 リーマンショック後のアメリカは、この財政ファイナンスをいち早く実施している。FRBがドルの供給量を3倍超に拡大したのに対し、日本は何もしていないから円高になるのは当たり前なのである。

 デフレかつ円高は、日本社会に様々な影響をもたらしている。産業空洞化、若年層失業率の悪化、所得水準の低下、そしてそれに起因する少子化・年金問題などである。さらに、GDPが減少すると防衛費も削らざるを得なくなり、安全保障にも影響してくる。

 日本の公共投資は、現在1980年を下回っており、これは国家としての成長を放棄しているとも言える。しかも今の日本は、資本力も技術力も生産力も過剰であり、それがデフレを深刻にしている一方で、有効需要さえ在れば外需に頼らずとも十分に成長できる状態である。では、今の日本に必要な有効需要とは、公共投資とは何か。

 三橋氏があげる公共投資は、原発事故の収束・既存原発の耐震化、防潮堤、公共建物耐震化、インフラのメンテ、高齢者のための歩行空間、水害対策、日本海側の交通整備、第二東名、中央リニア新幹線、北海道新幹線や東九州新幹線、電柱の地中化、光ファイバー網敷設などなど。読んでいるだけで、元気が出てくる。

 日本国民が日本はもはや成長しないと信じ込んでいる限り、日本経済は成長しない。成長しない限り所得水準は低下の一途をたどるだけ。すべては、政府の政策の間違いから生じている。というのは真実だと思う。

 

2011年12月18日 (日)

社内研修

今週、社内研修の講師を務めた。一部の人に、アドバイスしていたことをまとめてレポートにしたところ、社長からもっとたくさんの社員に徹底して欲しいと言われたのだ。

研修会用のスライドづくりに、1ヶ月ほどの時間をかけた。ついでに参考になる本やネットなどから情報を得て、内容を整理し直した。自分でもほぼ納得できるものができたが、何よりもこれをまとめている間は充実感のある楽しい日々だった。

研修会は、50人近くの人が集まってくれて、こちらも熱が入った。約1時間半、立ったまま喋り通した。皆熱心に聞いてくれ、メモを取ったりしていて、反応が良かった。後から社長始め何人もの人から良かったと言われ、久しぶりに人の役に立てたような気がして嬉しかった。

しかしまた翌日からは目標を失い、何をしようか考えるその日暮らしが始まった。もちろん、アドバイスという最小限の仕事はあるが、いつも在るわけではない。後は基本的に何をしていても許される恵まれた身分なのだが、これが耐え難い。

特に今、経営的にも厳しくなってきているから、そんな無駄は許されないはずなのだ。では、営業に歩き回れば良さそうなものだが、長年、技術畑の後は管理畑でやってきたため、一人で歩き回れるほどの人脈はない。誰かに付いて行くことぐらいしか出来ないという情けなさだ。

「3月に辞めないで、もう少し我々を助けて下さいよ」と言ってくれる人もいるけれど、お世辞にしか聞こえない。何の相談に来るわけでもないからだ。相談もされないのに、こちらからこうすべきだというのも、お節介と言うものだ。最初のうちは、メモを作って渡したりしていたが、無視されれば手の打ちようもない身分だと気づかされる。

まあ、とりあえずは3月に捨ててしまうのももったいないと思うものを、社内の誰かに引き継ぐべく、また身辺の整理でもするしかない。来週は、大阪支店に研修しに行く。

2011年12月 5日 (月)

初孫誕生

2週間前の11月20日に、札幌で働いている息子に女の子が生まれたので、一昨日から上さんと、顔を見に行ってきた。自分にとっては初孫となる子だ。

札幌に着く頃には、雪が本格的に降りだした。地下鉄の駅をあがると、すでに歩道は真っ白で、足下が滑って危ない。東京の気候とはやはり大違いだ。こんな中で子供を育てるのは大変だと感じた。

息子夫婦の家に、今はお嫁さんのお母さんが手伝いに来ている。3人に迎えられて、家にはいるとすぐにご対面。小さいというのが第一印象。携帯で写真を送ってもらっていたのだが、顔は分かっても大きさは分からない。久しぶりにみる赤ちゃん。そして自分の孫。自分の血が4分の1、入っているのだ。どこか息子の赤ちゃんの頃に似ている気がした。

まどろんでいるところを、恐る恐る抱かせてもらう。落としては大変と緊張する。手に重さを感じ、温かい体温が伝わってくると嬉しくなる。目を開けたり閉じたりしているが、目が合うとこちらを見ているような気がして、また嬉しくなる。実際はまだ目は十分に見えていないらしい。

泣いた、見た、眠ったといって、一喜一憂して時間がたつ。眺めているだけだが、何時間たっても飽きないのは本当に不思議。まだ出来立てのほやほやのような弱々しさが何とも愛おしい。

息子もオシメを換えたりして、すっかり父親になっている。まだまだ頼りない子供だと思っていたのに、成長したものだ。お嫁さんとも、まあうまくやっているので、安心した。いつも顔を見られないのは、とっても残念だが、これからの成長が楽しみだ。

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お薦め本

  • 鈴木亘: 「財政危機と社会保障」
  • 波頭亮: 「成熟日本への進路」
  • 中野剛志: TPP亡国論
  • 増田悦佐: 日本と世界を揺り動かす物凄いこと
  • 古賀茂明: 日本中枢の崩壊

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