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2012年2月

2012年2月27日 (月)

日本の国債は大丈夫か

日本の国債は大丈夫か
「個人の金融資産は負債を引いても1250兆円あるから、国債が増えても問題ない。」、あるいは「企業に余裕資金が200兆円あるので大丈夫」という意見は誤りだと、野口悠紀雄氏は言う。(「消費増税では財政再建できない」ダイヤモンド社2012)

なぜならば、それらの金融資産はほとんど、銀行預金等を通じて企業に貸し出されたりまたほとんどは国債購入に充てられすでに運用されているので、国債残高の担保にならないのである。

これまで日本の国債の消化が順調に進んできたのは、企業の資金需要の減退で、銀行の企業貸出が減り、国債の大部分を購入してきたからだ。

政府の債務残高は、09年末で1020兆円。GDPの200%と騒がれるが、バランスシートとしてみるならば、世界一の膨大な政府資産650兆円を計算に入れないのはおかしい、と高橋洋一氏はいう。資産負債差額は370兆円である。しかも政府には徴税権という簿外の資産がある。かつて英国がGDPの2.5倍にもなっても破綻しなかったのはGDPの2倍相当の徴税権によるという。(「日本経済の真相」中経出版2012)

なぜ財務省は借金ばかり強調し、資産に触れないのか。資産を売ると自分たちの天下り先がなくなるから、というのだから、あきれてものが言えない。

高橋氏によれば、国債の「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」という金融派生商品があり、この契約料(保険料)には、国債破綻の可能性が反映されている。もし近いうちに破綻する可能性があれば、ギリシャのように90%というような高い保険料率となるが、現在は1.4%と低い。これはドイツの1%とフランス2%の中間である。

したがって、マスコミが騒ぐような数年で国債が暴落するというようなことはなさそうだ。国債が暴落するというのは、何%のことかあいまいだが、いずれにしても償還前に国債を市場で売却する場合のことである。しかし日本で金融機関が急に資金を調達する必要になるような事態は今のところ想定できない。また復興資金需要も盛り上がっていない。

しかしだからといって、国債残高が増える今の傾向が続けば、銀行が貸出を減らし国債を購入し続けても、限界が来ることは明らかである。対外資産の売却といっても、米国債が多いのでこれも限界がある。ということで、10年20年の単位では破綻の可能性はあるのである。

金融機関は、国債の消化が困難になると予測した時点で国債を売却しようとするから、破綻の時期は実際より早くなる可能性は高い。

ではなぜ国債の発行が増え続けるのか。税収が減る一方で、財政支出が増え続けているからだ。何が増えているかと言えば、社会保障費用だ。次はこの問題を考える。

2012年2月20日 (月)

「略奪大国」を読む

 「略奪大国」ジェームス・スキナー(フォレスト出版)2011年を読んだ。
日本を取り巻く政治と経済の問題を、非常にわかりやすく解説してくれているが、すごいことが一杯書いてあった。

 日本は財政破綻まであと4年しかなく、政府はIMFと破綻の時期を相談しているのだと言う。日本の国債は国内で消化されているから破綻はないと言う主張とは真っ向からぶつかっているが、破綻すれば日本の銀行はすべて潰れ、国民の預金が全て消えるのは確かだから怖い話である。

 経済のしくみについて、特にマネーサプライの重要性が勉強になった。最近日銀が国債を買い支える枠を10兆円増額し、インフレ目標導入に踏み切った。マネーサプライを増やすことになるのだが、国債=借金が増えるから、悪循環から抜け出せない。国債は返すあてのない金融詐欺であり、最終的には国民のお金を使い果たして破綻するのも真実だろう。ただ、資産になる建設国債と社会保障で消える赤字国債は性格が違うはず。

 まだまだ整理して考えなければならないことは多いが、とりあえず要約を載せる。

●経済のしくみ

・国民生活を豊かにするのはGDPの成長。余剰金を投資することで成長する。
・日銀が金利を引き下げ、マネーサプライを増やすと経済成長するが物価上昇がブレーキ。
・物価上昇(インフレ)はお金の価値の低下、貯金の価値低下、老後の不安を招く。
・お金とは創造した価値と消費した価値の情報の記録。インフレは価値の等価性を破壊。
・金利引上げとマネーサプライ管理でインフレ率を0%に維持するのが政府と日銀の役割。
・生産性向上は物価下落(デフレ)をもたらすがマネーサプライを増やし経済活性化。
・生産性向上でマネーサプライによるインフレが起こらず通貨価値を維持しながら成長。
・生産性向上してもMサプライを増やさず放置すると経済が停滞しデフレスパイラルに。
・賃金低下、失業増加、消費低迷=需要低下、事業意欲減退、モノ余り、物価下落

●政府による略奪

・政府のお金は、すべて国民のお金。社会を暴力と詐欺から守るために委託したもの。
・ところが日本政府はGDPの59%(283.8兆円)を使う。基本的機能以外のことで。
・保険金でまかなっていない社会保障や赤字国債で59%も浪費。だから国民は豊かでない。
・政府は価値を創造しないので国民のお金を横取りする以外にお金を使う方法がない。
・政府の資金源は複雑な税金、貯金を横取りする国債、そしてインフレ=総金融資産税
・政府は片手で国民の財産を奪い片手で分け与える。浪費して奪う以上のことは与えない
・政府がお金を使うということは、国民の消費できる物資やサービスを減らすということ
・GDP479兆円のうち政府の支出を引くと国民が使えるのは196兆円、社会保障費75兆円
・75兆のうち保険で賄うのが6割、4割は赤字国債で支払う。これが日本破壊の元凶
・安い賃金で働くより月12万の生活保護を受けた方が楽。隣人の金で暮らす人たち。
・GDPが増えても、国民が消費できる国内総生産は平成以降増えていない。

●国債について

・利息は運用益の分配。国債に運用益はないから返す宛もつもりもない金融詐欺と同じ
・バブルとその崩壊は、社会主義にともなう赤字国債を紙くずにするためのもの
・デフレスパイラルを止めるには、マネーサプライの増加。中央銀行の仕事。
・ケインズは、税金を増やさずに政府が国債を発行してお金を使うニューディールを考案。
・結果的には、マネーサプライを増やしたから景気回復。だが国民の消費を減らす。
・だが、大きな政府と政府に隷属するような人間の経済的自由を奪う結果をもたらした。
・一時的な雇用でなく生産性向上を要する企業の事業資金を増やすマネーサプライが必要。
・赤字国債でもマネーサプライは増やせるが非効率で、インフレになった時削れない。
・政府は赤字予算を削れない。予算縮小は経済の縮小になり選挙で負けるから。
・日本のデフォルトは日本の銀行の全滅を意味する。デフォルトで預金者のお金も消える。
・中毒を乗り越える唯一の方法は、きっぱりとやめること。黒字予算に帰ること。
・インフレ時に日銀が金利上げとマネーサプライ縮小でブレーキを掛けないとバブル。
・赤字予算を組む限り政府は都合良いインフレを放置せざるを得ない。
・インフレで経済成長の錯覚・借金軽減・累進課税で税収増と政府にいいことばかり。
・日本のバブルは政府と日銀の杜撰な金融政策のため発生。インフレ時に低金利・MS増
・崩壊してデフレになっても金利最低・MS過多で打つ手なし。アクセルがどこにもない
・赤字国債増発による経済刺激しかないが、そもそもこれがすべての原因。
・国が国債で銀行を通し国民から借りたお金は、社会保障でばらまかれてどこにもない。

●銀行は本業に徹せよ

・世界経済の危機は、経済を管理しようとする政府の規制によって作られる。
・バーゼルⅡの規制は銀行にローン業からの撤退を強いた。証券化でローン作り業に。
・リスク分散・レバレッジと・ファンド増設で手数料稼ぎ。償還や価格下落が大暴落に
・ヘッジファンドとデリバティブの登場によって、正しい銀行規制が崩れた。
・銀行のヘッジファンドへの貸出、国債の購入を禁止すべき。実体経済にお金を貸すこと。

●日本は社会主義

・社会の余剰金を資本に回す資本主義に対し、社会保障に回すのが社会主義。
・赤字1050兆が資本に回っていたら日本はすごい国になっていた。資本主義が日本を救う。
・国家公務員平均年間賃金費用は1336万円。3回の退職金で1億。優秀な若者が公務員に
・資本主義の原則に基づいた国営は日本の政治家には無理。破綻直前の革命は?
・最もメリットの多い創造的な解決は米国の51番目の州になること。
・日本が抱える問題がほとんど解決する。

●3.11より大きな問題

・経済的には2009年、日本に対する海外直接投資が2008年の半分以下になった。
・2009年にはマイナスすなわち引揚げ態勢になった。
・日本はビジネスの場にならない。日本企業も海外シフト。
・政府の反ビジネス・反経済政策。おかしな規制だらけ。国際競争に勝てない。

●略奪する国民

・漁業組合は、タダで国の川や海をもらい受け更に国から補助金・助成金をもらっている。
・農家もタダで土地をもらい受け固定資産税も払わず、植えても植えなくても助成金。
・略奪を基礎とする社会主義を信奉する日教組に教育を任せることが問題。
・農民が都会人から、老人が若者から、貧乏人が金持ちから金を奪うことを認める思想
・必要だからと言って人のものを奪い自分が楽をするというのは正義ではない。
・人の労働成果を奪うことは、その人の人生の一部を奪うこと。国家が人権を犯している。
・本当の平等とは、結果の平等ではなく参加する権利が平等ということ。
・一人一票でない日本は民主主義ではない
・すべての税金はすべての国民に平等に適用されるべき。消費税に統一すべき。

●日本の明るい未来

・社会保障を一律40%削減すること。日本政府の赤字がほぼゼロになる。
・そうすれば企業がアクセスできる資本が激増し、経済に刺激を与える。
・官僚の利害が国民の利害に一致していない。賃金を一人当たりGDPの2.7倍以下にする。

・警察と消防以外に地方自治体は必要ない。地方行政費用52兆のうち賃金は21.2兆円
・三つの原則。通貨価値の保持、赤字国債の禁止、銀行のマネーゲーム禁止
・政府は国民の金を使うのだから、何もしないのが一番。民間にまかせること。

2012年2月12日 (日)

台湾旅行

リンク: @nifty.

会社のOB仲間と3泊4日の台湾旅行をしてきた。
メンバー8人は、会社OBの仲間たち。5人が同期で、上が1人。下が2人という構成。
毎年8人で北海道に2泊3日のゴルフツアーを10年以上続けていたが、
去年辺りから誰ともなく新しい所に行きたいという話になり、ゴルフ1日観光2日となった。

去年は九州、そして今年は台湾ということになったのだが、それは永久幹事のOさんが、
仕事で台湾によく行っていたこともあり、案内してくれるからということで決まった。
調べると、台湾のゴルフ場は結構高いので、帰ってきてからやろうということにして結局ゴルフは断念した。

生憎、台北は天気が悪く、どんよりと曇り時々雨がぱらついたので、傘が手放せなかったが、
観光ツアーには頼らず、自分たちで地下鉄に乗り、歩き、タクシーに乗ったので、
かなり台北の街を把握することができた。4日間で、ゴルフ4回分以上を歩いた。

台北は、若い人があふれ、通りはたくさんのバイクが走り、活気があるところはベトナムに良く似ていた。
新しい建物は、北京や上海ほどはなかったが、地下鉄や新幹線はきれいで効率よく作られていた。
新しいビルやショッピング施設は現代的で、世界中同じでだから余り外国という感じはしない。
もっとも、ホテルがあまり良くないということで、日系のビジネスホテルに泊まったので、
フロントも日本語で客も日本人で、夜のテレビも5チャンネルも日本語放送があり、朝食も日本食だったので、
全くもって日本の地方にいる感じだった。

天気がずっと悪そうなので、幹事が気をきかせて急遽予定を変更して、
昔仕事で行ったことのある台南に新幹線で行くことになった。新幹線は日本が協力したものだという。
快適な旅だった。台南は青空が広がり、ヤシの木が多く暖かい所に来たという印象を強くした。
実際、街並みも懐かしいシンガポールの街によく似ている気がした。

台南は、オランダ人が台湾を植民地にした時の拠点だった城や、オランダ人を駆逐した鄭成功という人を
祀った廟があることで有名だ。こじんまりとした静かな町で、台湾らしさを感じることができた。

オランダの前は、スペインが入っており、日本にも占領されるなど台湾の人たちは苦労している。
さらには中国本土の漢民族との民族的な問題や、共産党・国民党の政治的な問題が絡み複雑だが、
経済活動は中国との関係がどんどん深まっている。
日本はのんびりしていると、アジアでも置いてけぼりを食らいそうだ。
いい勉強になったし、仲間との行動が何よりも楽しかった。

2012年2月 4日 (土)

大学同期会

 年に1回の大学同期会に出席。最初、ちょっと迷ったが出席して良かった。東京にいる同期が31人いるうちの14人の出席だったが、久し振りに話せた友人が何人もいたからだ。皆、基本的には変わっていないが、外見はやはり老いた。

 昨年末に、関西で仕事をしていた同期が、仕事に行き詰って自殺した。会の始めに、皆で彼の冥福を祈り黙祷し献杯した。難しい仕事を引き受けたが、期限内にまとめらなかった責任をとったのだという。責任感とプライドの強いまじめな男だった。たった一度の人生を苦しいまま終わらせるなんて、余りにも悲しすぎる。命を賭けるのならば、もっとカッコ良くやって欲しかった。
 しかし、可哀そうだが、いい年をして自分の力量を過信した上に、人に助けを求めなかったのだから仕方ないとも言えなくはない。もっと現在の自分を客観的に見ていれば、全てにおいて昔のようには行かないことは、分かっただろうに。

 完全な年金生活者は出席者の中でわずか1名だったが、なんらかの仕事をしているその他の人も、ほとんどはあと1,2年でリタイアのようだ。誰かが話していたが、65から75までの10年間が大切だ。仕事から解放され、時間が有り余っており、ある程度のお金もある。若い時は時間があっても金がなく、中年期は金はあっても時間がない。人生でこれほど恵まれた時がないとすれば、老年期はゴールデンエイジかも知れない。

 ただ、それはその時間が充実していればこそだ。皆で近況報告に交えて生き甲斐となる趣味について一人ひとり話した。運動系ではゴルフやテニス、芸術系では絵画・クラシック音楽・合唱・俳句。ゲーム系では囲碁・麻雀・コントラクトブリッジ、知識系では哲学・ワインの蘊蓄・読書日記などがあがった。

 自分は、旅行と太極拳、そしてちょっとだけのゴルフを挙げた。話さなかったがその他には読書・カラオケぐらいで、後が続かない。
 これからの選択も含めて改めて考えると、芸術系では昔齧った絵画・書道や篆刻に興味がある。ゲーム系は囲碁や麻雀を齧ったことはあるが余り夢中になれない。知識系では、哲学そして今一番興味のある政治・経済についてもっと勉強したい。生き甲斐の中心に据えたいのは、やはり読書。そして勉強の成果をブログで記録して行きたい。それから一緒に勉強する仲間を見つけることだが、同期の中にはいそうもない。

 そんなこんなで、あっという間に3時間が経った。来年の幹事を決め、1年後に元気な姿を見せ会う約束をして、3本締めでお開きとなった。

2012年2月 3日 (金)

貿易赤字と国債暴落の可能性

 先週、前年の貿易収支が31年ぶりに赤字になったとのニュースが流れた。輸出が減ったのは、東日本大震災やタイの洪水で工場がダメージを受け、サプライチェーンが崩壊したためであり、また、原発事故により火力発電所向けの燃料LNGの輸入が増え原油高が影響したためである。マスコミは触れていないが、放射能汚染による輸出への影響もあるようだ。
一時的な要因が大きいと思われるが、歴史的円高で輸出が不利になったり、製造業が海外に移転したため部品等の輸入が増えるという側面もあった。円高が放置されると、更に製造業の空洞化が進んで輸入が増え、貿易赤字が恒常化する危険もある。しかし、一方で、原発事故による燃料輸入の増加が円高で救われたのは皮肉である。
 
 国際収支(経常収支)は、貿易収支だけでなく輸送等のサービス収支、海外投資による所得収支、ODA等の経常移転収支の合計である。サービス収支、移転収支は赤字だが、所得収支は約12兆円の黒字であり、貿易赤字の2.5兆円を十分に埋め合わせ、経常収支黒字を保っている。貿易赤字になったことで「貿易立国の終焉」などと騒がれているが、経済が成熟した先進国は、貿易より所得収支で黒字を稼ぐようになるのであって、日本も2005年以降、貿易黒字を所得黒字が上回って、最早、貿易立国とは言えないのである。

「日本は過去30年間に渡って増やしてきた貿易黒字が溜まり、それを海外に投資した結果2010年末時点での対外純資産(海外に保有する資産-負債)は251.5兆円となりました。第2位の中国の167.7兆円をはるかに凌いでおり、実は2010年だけでなく世界最高水準を19年連続で日本は維持しています。世界一海外に資産を持つ国だからこそ、所得収支が大幅黒字を継続するのも当然です。」(「岩本沙弓の”裏読み”世界診断」マイナビ)

 所得収支のほとんどは、米国債の利子等の証券投資収益だが、円高の進行や世界的景気低迷の影響を受け減少した。だが、今後の見通しは、欧米からの証券投資収益の減少に歯止めがかかる一方、中長期的に収益率の高いアジア向け直接投資残高が増加する結果、所得収支黒字は再び増加基調に転じ、経常収支黒字の下支え要因として働くので決して悲観的ではないという。(日本総研リサーチアイ)

 ところが今日の朝日新聞に、三菱UFJ銀行が日本国債の価格急落に備えた「危機管理計画」を作ったというニュースが載った。当面は国債下落はないとみているものの、数年後に価格が急落し、金利が数%に跳ね上がった場合には、損を少なくするために短期間に数兆円の国債を売らざるを得なくなることもあるとしている。三菱UFJ銀は約42兆円を持っていて、債券市場への影響力が大きい。(国債は11年9月末で約750兆円、9割超が国内で買われ、4割を銀行が持っている。海外投資家は6.3%、家計は3.9%にすぎない。)

 国債急落につながる変化の指標として、経済成長率、経常収支、為替が挙げられているが、特に重視されている経常収支は、貿易赤字や海外収益の目減りなどで2016年にも経常赤字になる可能性があると推計している。一方、15年に消費税を10%に引き上げても財政赤字が続くため、毎年新たな国債を発行して借金がさらに膨らんでいく。このため、16年に近づくと国債の信用が落ちて格付けが下がり金利が高騰する。金利が高騰した場合には長期国債から売って、返済可能性の高い短期国債に買い替えるという。

 これが現実になると、他の投資家も一斉に国債を売るため、金利上昇に歯止めがかからなくなり、政府は借金返済費用がかさんで厳しい財政運営を強いられる。国債が暴落すると、国債が未達となり財政が破たんしてしまう。

 週刊文春120126で、細野真宏が、「日本の金融機関が日本の国債を売るのはあり得ない」という仮説は根拠がない、数年内に経常赤字に転落する可能性が大きいと言っていたことが裏付けられた形となった。

 細野によると、日本は2020年度までに「国と地方のプライマリー・バランスを黒字化する」ことを、2010年に決め、国際公約している。これが難しいことがはっきりした時、格付けが下がる可能性が高い。

 これを実現するには、仮に「名目経済成長率を平均で3%台」だと設定しても、2020年度までに「消費税を15%程度」にしなければならないそうだ。
 これが実現しても、消費税は社会保障に充てるだけだから、現在の1千兆円規模の借金が、1円も減るわけではない。
 
 日本が財政破綻危機に直面すると、円安が進み、輸出企業と内需企業の業績が伸びる。日本の株価が割安になるので海外からの投資も戻ってデフォルトを免れる、というのだが。

日本の貿易赤字が恒常的になるのか、所得黒字がどうして目減りしていくのか、まだ良くわからないが、財政赤字が異常な勢いで膨らんでいく以上、経常赤字は避けなければならない。財政再建と経常黒字維持の戦略が必要だ。

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