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2012年7月19日 (木)

若者に冷たい日本の大人たち

 今日の日経新聞の経済教室で鈴木亘氏が、「一体改革残された課題」で民主・自民・公明の3党による修正合意で衆院を通過した年金制度改革について、「抜本的改革の先送りとバラマキの拡大」だと批判している。そして、2つの提案をしている。

①年金清算事業団を創設して年金債務を切り離すこと
②新型相続税や追加所得税導入し債務処理をすること

 年金積立金は、70年代自民党の大盤振る舞い以降不足し始め、2028年には枯渇すると言われている。賦課方式のため、現在の高齢者世代は、過去に支払った保険料をはるかに上回る年金を受け取っており、しかも少子高齢化で高齢者が増える一方、若者世代が減っているからである。若者世代や将来世代は「支払損」を被るので、国民年金未納率は41%と増える一方であるという。

 一時も早く、積立方式に戻すべきだが、一旦債務を年金清算事業団に移して、年金を健全化し、事業団の債務は、保険料の値上げではなく消費税引き上げや年金課税強化で対応すべきである。また若い世代のお蔭で余計に相続資産を残せるわけだから、「年金目的の新型相続税」を作るべきだという。また、遠い将来の世代まで薄く広く負担する「年金目的の追加所得税」を創設すべきだという。全く納得できる提案なので賛成だ。

 同紙に、政府が6月に発表した「若者雇用戦略」に関する記事が載っていた。デフレで成長できない企業は解雇できないため採用を手控え、若者が就職できない状況が続いている。若者が働く場を得るには、若者自身の能力を高めることと、企業が採用をためらわないように雇用規制を緩和することが不可欠である。ところが、大胆な教育改革には保守的な教育界、解雇規制の緩和については労組が抵抗勢力となって、一向に改革は進まない。イタリアではモンティ首相が業績悪化による解雇に道を開き、外国企業を呼び込み、企業の経営戦略の転換を促す方向に舵を切った。

 経済成長のためには企業の自由度を上げることが重要であることを説得しつつ、一方で生活の不安を解消する福祉政策を同時に提示できない日本の政治家の責任でもある。

 日本の政治家は、若者よりもたくさんの票を持つ労組や中高年の方を向いて、中途半端な政策で対処療法ばかりでお茶を濁しているから、世界から取り残されるという。だが、これは選挙のためにバラマキ甘言を発する政治家を選択する選挙民、自分の目先の利益ばかりを考え日本の将来を考えない国民の責任にほかならない。

 

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