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2012年12月 1日 (土)

2012年11月の読書メーター

2012年11月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1566ページ
ナイス数:66ナイス
http://book.akahoshitakuya.com/u/195601/matome

■現実を視よ
著者は世界に飛躍するユニクロの会長兼社長。日本を愛するが故に、この国の現状に対して何か言わずには終われないという思いで書いたと言う。日本人は、日本は豊かだと思っているがそれは20年前の話。日本だけが全く成長しておらず、世界の流れから取り残されている。愚政官僚社会主義により日本では金は稼ぐものでなく貰うものになってしまった。経営者も資本主義の精神を忘れ、皆がサラリーマン化したと指摘する。事業のグローバル化で成功した著者だけに、具体的で説得力がある。日本を再生できる元気な若い人たちが増えることを祈るばかり。
読了日:11月28日 著者:柳井 正
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/24039930

■蛍川・泥の河 (新潮文庫)
「泥の河」は戦後10年経った大阪の場末の風景。橋の袂に住む小学2年の信雄。小舟に住む訳ありの少年喜一との出会いと突然の別れの物語。少年時代に様々な新しい体験をした時の不安と心のときめきを思い出す。お化け鯉が暗示するのは、未知の大人の世界だろうか。「蛍川」の舞台は昭和37年の北陸。主人公は中学3年の竜夫。事業に失敗した父親の死、子供が出来ない父の前妻、父と駆落ちした母、親友の死、同級生への恋心など、思春期の心の揺れ動きが描かれ懐かしい。北陸の雪、桜、蛍の美しい描写に圧倒される。蛍火が希望に繋がっている。
読了日:11月27日 著者:宮本 輝
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/24021910

■楊令伝 11 傾暉の章
西域への交易路の開拓は韓成や秦容らの活躍で見事成功し、梁山泊を楊令の夢見る国に一歩近づけた。それは、民を税と見る国ではなく、帝を推戴せず全ての人を財産とみる国だ。一方の岳飛は、税の支払いを拒む荘の皆殺しを実行した。さらに金軍の簫珪材に挑んで敗れ、梁山泊から馬を強奪した。岳飛はどんどん変化して行く。梁山泊は岳飛に報復戦を仕掛けたが、そこで恐るべき力を発揮した秦容の今後の活躍が楽しみだ。蘇端に代わり拷問を引き受けた杜興だが、戦いで人を殺すことは平気でも拷問は苛酷なようだ。
読了日:11月20日 著者:北方 謙三
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23856853

■世界を知る力 日本創生編 (PHP新書)
3.11震災後の日本の状況は、政党政治が機能不全に陥った関東大震災直後に似ている。ファシズムに走った轍を踏まないよう、世界の中の日本という視界における新しい日本のビジョンが必要だ。戦後65年経つのに、米国に隷属したままで近隣諸国との信頼関係も築けていない日本は、親鸞が説いた自立自尊の魂を失っている。アジアのダイナミズムに向き合った東北の産業再生、エネルギー、環境等の具体的な政策提案をしている。国際社会での存在感を維持するために、原子力の平和利用の技術的基盤を維持すべきだという主張は独特だ。
読了日:11月18日 著者:寺島実郎
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23813997

■成熟ニッポン、もう経済成長はいらない それでも豊かになれる新しい生き方
日本は労働力が不足するので高度成長は望めない。グローバル化の中で無理に新成長産業をつくって投資すれば新たな格差と貧困を生む。これまであくせく働き繁栄し成熟したのだから、今後は衰退を賢く楽しみ心の豊かさを求めた方が良い。そこそこの生活を維持するにはマイナス成長でなければいい。海外で蓄積された富から上がる投資利益や利子の分配を受けたり、仕事のシェアで雇用を確保すればいい。というのだが、ここ4年の平均成長率はマイナス0.5%の現実もある。「年寄りの冷や水」と言われない程度の「元気な年寄り」でいたいものだ。
読了日:11月10日 著者:橘木俊詔,浜 矩子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23596968

■楊令伝 10 坡陀の章
宋が遂に崩壊したが、領土全体を統治する力は、金国にも梁山泊にもない。岳飛や張俊たちは南の拠点に逃れ、周辺の民から徴税し兵糧を確保して軍を維持している。賊徒から民を守る代わりに税を取る。国とは何かが問われている。岳飛は崔女と出会い、税の安い梁山泊が民の憧れの国であると知る。交易による収入が梁山泊にはあるからだ。民への責任感を果たすには、軍事だけでなく経済が必要なのだ。楊令が他の将軍と違うのはそこだ。葉敬が史進の厳しい稽古を受け死域を経験しながら成長して行く姿に、現代に足りないものを感じ打たれた。
読了日:11月6日 著者:北方 謙三
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23501419


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