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2013年1月 1日 (火)

2012年12月の読書メーター

2012年12月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1104ページ
ナイス数:45ナイス
http://book.akahoshitakuya.com/u/195601/matome?invite_id=195601

■何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫)
親に捨てられ施設で育った主人公が、刑務官となって犯罪者と向き合い、彼らの中に昔の自分を発見すると同時に、自分自身がまだ昔の自分から吹っ切れていないことに気付いて苦しみながら成長すると言う話。思春期の不安、性の欲望、自分への絶望等から来る苛立ちや死への衝動は、違いの差はあれ誰でも経験することだけに、重苦しく迫ってくる。しかし、主人公が昔施設で自分を育ててくれた恩師の言葉に大人になっても救われるのが読む者にとっても救いだ。新聞でピースの又吉さんが推薦していたので読んだのだが、彼の解説文も良かった。 
読了日:12月25日 著者:中村 文則
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/24691326

■楊令伝 12 九天の章 (集英社文庫)
金の訛里朶が独断で梁山泊の商隊を襲った。久し振りの戦いに読む方も緊張する。秦容の大活躍に心が躍る。商隊の指揮官李媛は、捕慮となった訛里朶を解放し、彼女が解任した弟李英を復活させた楊令の判断に逆上する。ルールを守ろうとする彼女には、楊令の大局的な判断は理解できなかった。説得役を引受け、思わぬ行動で彼女を黙らせた杜興。張俊との戦いの中で負傷した退役間際の部下のために自分の命を投げ出した鮑旭。ともに理解を超えた行動だ。しかし、そこには張俊が感じたような何か羨ましいような充足感がある。
読了日:12月20日 著者:北方 謙三
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/24586353

■日本をもう一度やり直しませんか (日経プレミアシリーズ)
元大蔵官僚の著者は、日本の政治は官僚が行っているので誰が政権を取っても同じと言う。官僚の悪い所を見ていないのでどうかと思うが、世界の中の日本経済の位置を見る目は確かなようだ。デフレは、景気後退や貨幣的現象ではなく、グローバリゼーションにより世界各国の物価のレベルが収斂するため先進国で起こる構造的な現象なので、金融政策では解消しないという指摘は説得力がある。また日本は成熟国としてアジアの成長を助けることで、成熟を維持する政策が必要だと言うが、企業は生き延びても雇用が確保できなければ意味がない。
読了日:12月16日 著者:榊原 英資
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/24487191

■錦繍 (新潮文庫)
ある事件により別れた夫に12,3年振りに偶然再会した主人公は、元夫に不幸の影を見て手紙を書く。往復書簡が事件の真相や別離後の二人の生き様・心の変化を明らかにする。不幸の連続のような二人だが、人は誰でもなぜ自分はこうも不幸なのかと思う。人のせい?自分のせい?運命・業?モーツァルトの音楽が暗示する生と死の世界を貫く何か。生命や宇宙の不思議。死んだ自分=過去を見つめる自分。過去から解放され今を精一杯生きようとする二人に明るい未来が見える。ミステリーのようなストーリー展開で一気に読めるが、心に残るものは重い。
読了日:12月4日 著者:宮本 輝
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/24196232

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