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2013年2月 2日 (土)

2013年1月の読書メーター

2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1555ページ
ナイス数:126ナイス
http://book.akahoshitakuya.com/u/195601/matome?invite_id=195601

■海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
父親との暮らしから逃げて家出をした少年カフカ。戦時中に山梨で起きた児童集団失神事件。高松の甲村図書館での少年の生活と8日目の事件。知能障害者ながら不思議な能力を持つナカタさん。興味深い話が細切れに並行して展開するが、それらが徐々に繋がってくる。しかし夢なのか現実なのか分からない世界が入り混じる。カラスと呼ばれる少年?処刑機械?父親の死は、ナカタさんの事件やカフカの事件、父親の予言と関係があるのか?「海辺のカフカ」の暗示するものは何か?謎は深まるばかり。「夢の中から責任は始まる」が引っ掛かる。
読了日:1月29日 著者:村上 春樹
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/25654424

■いまだ人間を幸福にしない日本というシステム (角川ソフィア文庫)
日本は、建前は資本主義・民主主義だが、実態は社会主義・官僚主義でまだ民主化されていないという指摘は今まで多数あったが、更に「舵とり」のいない「国家なき国」であり近代国家ではないとの指摘は鋭い。政策を立案しているのは、政治家ではなく官僚たちだが、説明責任も選挙もない彼らは省庁のために既定路線を維持しているだけで、国や国民のために働いてはいない。また省庁間の調整をする人間もいない。その結果、戦後復興の産業最優先の政策が生き続け、日本の個人や家族の生活を貧しいものにしているという指摘は全く正しいと思う。
読了日:1月27日 著者:カレル・ヴァン・ウォルフレン
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/25602333

■第二の敗戦期: これからの日本をどうよむか
08年の「これからの日本をどうよむか」というテーマのインタビューをまとめたもの。国家の存在感がない日本、格差社会となった今の日本に対し、著者が敗戦期に感じたのと同じ挫折感・悲しみを感じるということか。著者は、社会を変えるには上からするのではなく、下から庶民が仲間と日常的な問題に取り組む方が良いと説く。人間は皆平等、戦争はすべて悪、死刑は非人間的、天皇の役割は終わった、個人の利益追求は自由、政治が格差是正で平等を、などが語られている。全体に分かりにくい文章だが、著者の状況への考え方が概略分かる。
読了日:1月18日 著者:吉本 隆明
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/25323827

■楊令伝 13 青冥の章
簫珪材と岳飛の戦いは、読む方も緊張の連続で息が詰まる。帝を失った二人は何のために戦うのかに悩みながら戦う。ともに楊令と違って戦い自体が好きだから、国や民を位置づけられない。宣賛の「他人の物を欲しがる奴、人の上に立ちたがる奴がいることで国が作られていく。」という見方が面白い。権力者たちが富の源泉である民を奪い合い囲い込んで国を作るのだ。だが梁山泊は違う。国による交易が富を生む理想の国だ。それは何時まで続くのだろうか?岳飛は民を賊徒から守るために民から苛酷な税を徴収し失敗した。勢力図が大きく変わり始めた。
読了日:1月16日 著者:北方 謙三
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/25294992

■「自己啓発病」社会(祥伝社新書263)
小泉政権はスマイルズの『自助論』を推奨し、「国に頼るな」と説いた。その影響で自己啓発ブームが起こったが、それは「利己的自助」の勧めであって、スマイルズの「利他的自助」を含む論をゆがめたものだと著者は言う。新自由主義は格差社会を生み出し古い互助社会を壊したが、競争社会の底に相互扶助し合う本来の社会が生きていたことを、東日本大震災が教えてくれた。一方で、勤勉が成功に結びつく成長の時代は終わった。自助と他助が表裏一体の協同社会と自発的・自足的な自助のしくみづくりが必要だという著者の意見は傾聴に値する。
読了日:1月5日 著者:宮崎 学
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/24961212

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