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2013年6月 1日 (土)

2013年5月の読書メーター

2013年5月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1980ページ
ナイス数:86ナイス
http://book.akahoshitakuya.com/u/195601/matome?invite_id=195601

■経済成長という病 (講談社現代新書)
日米で会社を設立し経営している著者が、経済成長を前提にした国家戦略・企業戦略に待ったを掛けている。戦後アメリカが世界に押し付けたグローバリズムも行き詰まり、その経済至上主義・競争主義・効率主義が、利便性をもたらしたものの、人間の本来の能力を喪失させ、貧富の二極化を世界に拡大し、お金がすべての社会や会社を生み、善悪二項対立図式の思考法を育てた。また日本は成熟化して人口が減少し経済成長の限界が見えてきた。今こそ、惰性で経済成長を追い求めるのではなく、成熟社会の未来図を描けと説く。但し、答えは示していない。 
読了日:5月29日 著者:平川 克美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/29155163

■真贋 (講談社文庫)
2006年のインタビュー。吉本さんの生き方、ものの考え方、判断基準が分かる本。自分を一般社会の中で暮らしている普通の人間だという風に位置づけ、自分の肌感覚を元に、皆が考える大切なものと現状の自分とのギャップを考え続けることが一番大切だという。あらゆる物事には善と悪、利と毒があることを意識して物事自体を見る、毒をそのまま出さない、自分に出来ないことは言わないなど、処世術的なことも述べている。戦争はすべて悪だと言い、憲法改正には反対しているが、日中戦争は侵略ではないと言うなど、理解できない面も出ている。
読了日:5月23日 著者:吉本 隆明
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/28975933

■国境の南、太陽の西 (講談社文庫)
仕事も成功し幸せな家族と暮らしていた男が、初恋の人に再会し心を揺さぶられ、どっちを取るか選択に悩むという贅沢な話。男を惑わす彼女はかなりミステリアスで、どうなるのか期待したが、あっけなく消えてしまい、結末が平凡だったのが残念。前段の過去の話が長い割に、盛り上がりに欠けた。平凡な日常生活に飽きた人が、心震わす新しい生活を求めて歩き出したが、そんな場所はなかった、という結論。何が言いたかったのか良く分からない。他人の不倫の後始末に付き合わされたようなスッキリしない気分。
読了日:5月14日 著者:村上 春樹
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/28736472

■日本人はどう住まうべきか?
現代日本の典型的住宅は、郊外の建売やマンション等の画一的な商品住宅だが、日本住宅が持っていたパブリックな空間が失われ、プライバシーばかりが強調される貧しい住宅になった。それは土地や地域から切り離された20世紀的なユートピア主義の産物であり、住宅ローンや石油や土地神話が支えていたのだが、皆行き詰まった。住宅に限らず全ての分野で言える。必要なのは全国一律ではなく個別状況に「だましだまし」適応する現場主義の考え方。まずは責任回避に走りサラリーマン化した日本人を、柔軟な発想が出来る人間に変える必要があると説く。
読了日:5月13日 著者:養老孟司,隈研吾
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/28700739

■「イヤな気持ち」を消す技術
脳機能科学者が、自分の脳をコントロールしてイヤな気持ち(負の情動)を解消する方法を書いた本。イヤな出来事に伴う負の情動を長期記憶化(トラウマ化)させると病気になるので、負の情動記憶を弱める必要がある。①情動の原因を客観的に眺めること。②イヤな記憶をプラスの情動感覚と結びつけて記憶すること。③一つの自己実現の目標達成に強く集中し自己発火すること。④リラックスしてIQを使う趣味に取り組み、日常的に前頭前野を活発にすることが大切と説く。実行するのは難しそうだが、積極的な生き方を考える上で勉強になる本だった。
読了日:5月9日 著者:苫米地 英人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/28573978

■花ひらく 心ひらく 道ひらく (講談社プラスアルファ新書)
知人から教えられたのだが、「二度とない人生だから」「念ずれば花ひらく」等の詩で有名な詩人(1909-2006)らしい。本書は全詩集からの抜粋110作品。自然の中に自分の生き方を読み取り、人と共に人のために生きよう、そして自分を生かしてくれている仏に感謝しようという詩が多い。やや仏教の教えのようだが、易しい言葉で自然にたとえているので分かり易い。幸せは自分の心から来ると歌う「幸せの灯り」、木の葉一枚に大宇宙の詩を読み取る「木の葉」、皆が手を取り合いながら生きようと歌う「流れのなかで」などが良かった。
読了日:5月4日 著者:坂村 真民
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/28438715

■モンスター (幻冬舎文庫)
畸形的に顔が醜かった和子は、高校卒業後、嫌な思い出の町を出て東京で就職。整形美人の美帆となって町に戻り、初恋の男を探すという物語。醜い顔をもった女性の絶望的な悲しみ、美人となって男たちにモテる喜びがリアルに描かれている。しかし、愛されるのは美帆であって和子ではないという矛盾に最後まで悩むところがこの物語の胆。彼女がどうなるのか最後まで読者の心を捉えて離さない。男たちが女性の顔の美醜にこだわることが、女性の心や人生に大きな影響を与えているわけだが、自然は一体なぜこんな苛酷な試練を与えたのだろうか。
読了日:5月2日 著者:百田 尚樹
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/28366831

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