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2014年7月 2日 (水)

2014年6月の読書メーター

2014年6月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1368ページ
ナイス数:97ナイス

マンチュリアン・リポート (講談社文庫)マンチュリアン・リポート (講談社文庫)感想
昭和3年の関東軍による張作霖爆殺事件を題材にした作品。若き中尉が天皇の勅命によりこの事件の事実関係を満州で調査し報告する。ありえないような設定だが、著者のその時代に対する思いが熱く伝わる。人間天皇の苦悩。満州支配は列強の植民地政策より悪いとの疑問。張作霖の日本人軍事顧問の国に裏切られた悲しみ。大和魂も武士道もない軍のやり方への兵士の怒り・嘆き。張作霖が乗っていた列車の機関車に彼の人間性を語らせることで、この小説は厚みを持つことができた。西太后の「中華という呼び名は、、、」がいい。文明より文化。
読了日:6月27日 著者:浅田次郎


丹田呼吸健康法丹田呼吸健康法感想
1971年初版。著者は医師で調和道協会の会長だった方。調和道丹田呼吸法は、明治末期に真言宗の僧侶が白隠禅師に学び開発した呼吸法だが、著者はこれに現代医学の光を当てた。丹田呼吸とは、下腹部に力が入った呼吸だが、腹圧が高められるので静脈血の流れを促し血液循環が活発になり、現代病(自律神経失調症やストレス等)や生活習慣病(癌・脳卒中・心臓等)の治病対策、健康法に最適だという。効果のほどは、実行する人のみが体験できるとしており、実証されてはいないのだが、100年超の歴史は侮れまい。気長に実習してみるしかない。
読了日:6月20日 著者:村木弘昌

大人のための残酷童話 (新潮文庫)大人のための残酷童話 (新潮文庫)感想
26篇の有名な童話や昔話をネタにして大人向けに書き替えたもので抜群に面白い。著者によれば、童話の世界は魔法が作り出す超現実的な世界だが、因果応報・自業自得の原理が合理的に貫かれる残酷な世界だという。描写で情に訴えるという要素がなく、ストーリーがすべてなのだ。経験豊かな大人向けに書かれた童話は、もっと複雑に捻くれた世界で、常識的な因果応報ではなく皮肉と毒とエロティシズムに溢れている。同じ題材を扱っても設定を変えるとこうも違う面白い話になるのかという創作の醍醐味を十二分に感じさせてくれた。
読了日:6月11日 著者:倉橋由美子

それでも、日本人は「戦争」を選んだそれでも、日本人は「戦争」を選んだ感想
栄光学園歴研の生徒に行った講義を本にしたもので、日清戦争・日露戦争・第一次世界大戦・満州事変と日中戦争・太平洋戦争を扱う。各戦争の前後で、政治家・軍人・国民が何を考えていたのか、また日本の眼だけでなく世界からどう見えていたかを資料で丁寧に説明しており、様々な議論を経て戦争に突き進む様子、戦争によって社会が変化する様子が良く分かり大変勉強になった。それにしても、列強が力で他国を支配する帝国主義の時代がわずか数十年前まであったこと、列強に仲間入りするための戦争を国民が積極的に支持したことに改めて驚いた。
読了日:6月10日 著者:加藤陽子

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